ヴァスクレセンスキー門をくぐって
マホーヴァヤ通りに出ると、赤の広場の方向は入口のヴァスクレセンスキー門が見えたのですぐにわかった。地下道を通って車道を渡り、マネージナヤ広場に着くと、なにかイベントのようなものをやっていた。
広場を通り抜けようとしたら人だかりがあったので、何かと思ってみて見てみたら孔雀や綺麗な鳥がいた。子ども連れの親は、写真を撮るのに一生懸命だった。
国立歴史博物館の隣のヴァスクレセンスキー門から赤の広場に入ろうとすると、色々な国のたくさんの観光客がいて賑わっていた。ガイドブックによると「ロシア全道路の起点」という標識があるらしい。
この門の前の「ロシア全道路の起点」で、観光客がコインを投げていたのを見かけた。おそらく、願掛けか願いが叶うだとかそんな意味があるのだろう。何やら親御さんも見守ってる中、小さな女の子も願い事をしてコインを投げる、ほほえましい光景がそこにはあった。「願い叶うといいな」と思う僕がいた。
「ってあんたら、それ拾うんかい!」
女の子が離れた次の瞬間、親御さんかと思っていた人たちは、投げられたコインをせっせと拾い始めた。親子でもなんでもなかったこの人たち、時には投げられたコインをダイレクトキャッチ。小額コインには目もくれないプロがそこにいて、切なくなった僕がいた。
ここには青年と二匹のウサギという組み合わせで募金を集めたりしていて「あぁ観光地に来たな」と久しぶりに感じた。なんか少し寂しくなって、さっさとヴァスクレセンスキー門をくぐって赤の広場に入った。するとすぐにカザン聖母聖堂があって「相変わらず綺麗な色使いだな」と感じた。
カザン聖母聖堂の中は、写真撮影ができなかったが、そんなに広くはない場所で意外とあっさり見終わってしまった。続いてグム百貨店の前を歩きレーニン廟の前に来たが、この日の赤の広場は何か催し物の準備をしているみたいで、レーニン廟の側までは近づくことはできなかった。
スパスカヤ塔の前では観光客が記念撮影をしていて、写真撮影で商売しているおじさんたちもいた。僕も「記念撮影はどうか?」って聞かれたけど、一人だし別に要らなかったので断った。
服の色が多分国旗の色だと思うんだけどよくわからず、妙に陽気なノリからしておそらくアフリカ系のツアー客は、めちゃくちゃ楽しそうだった。
彼らは見てるだけで楽しかった。あーいう陽気な感じ、楽しんでいるって雰囲気、自然な感じが嫌いじゃない。
つづく