スチューデントハウス

(えっ、なんで?)いつまで待っても一向にシャウレイ行きのバスが来ない。(もしかして最終バスが予定時刻より早く着て、もう今日のバスは終わってしまったのかも)とそう思った。

 

バス待ち

(これはもうヒッチハイクするか、最悪ここで一泊野宿?…嫌だなヒッチハイクとか怖いな)と思っていたちょうどその時、一台のミニバンが目の前に止まった。ドアが開いて、中にいたドライバーは「シャウレイに行くのか?」と尋ねてきた。

 

お客は僕一人

「助かった!これがバスなら乗せてくれ!」と言うと「良いよ、乗りな!」とそう言ってドライバーは僕はミニバンに乗せてくれた。車内を見てみると、どうやらお客は僕一人みたいだ(こんなに明るいけど時間的にはもう遅い感じなのかもしれない)。

 

このまま突っ込んで行きそうな雰囲気

「シャウレイからビリニュス行きの最終電車に乗りたいんだけど間に合うかな?」とバスドライバーのロマさんに聞いてみたけど「わからん」としか答えてくれなかった。なので「とりあえず、急いでもらえると嬉しい」とだけダメ元でお願いして座席に座った。ロマさんは見た目的には前方の車に突っ込んで行きそうな感じだったので「とは言え安全運転でよろしくお願いします」と座席のバーを掴んだ。

 

スチューデントハウス?

なんとかバスターミナルまで戻れたので、急いで無料Wi-Fiに繋いでシャウレイ駅の位置を地図で確認して向かった。(まだ外が明るいから大丈夫だろう)と変な余裕があったけど、時間的には夜の8時頃。

駅方面に早足で歩いていると、途中で歩いていたおじさんに「スチューデントハウスはあれだよ」と声をかけられた。「スチューデントハウス?」と聞き返すと「色んな国の学生がいるよ」と言ってきた。(スチューデントハウス?何だろう?学生寮みたいなもんかな?)と考えていたら「君はどこの国の人?今日泊まるところあるの?」と聞かれたので「日本だよ、それとありがとう、でも僕は学生じゃないんだ。今はビリニュス行きの電車に乗るためにシャウレイ駅に向かってる途中なんだ」と説明した。そしたらおじさんは「そうか、じゃあこの道をまっすぐ行って右手側に駅があるよ」と道を教えてくれた。

初めはホステルの勧誘かと思ったメメットという名前の中東系のおじさんは、どうやら僕を留学生と勘違いしたみたいだった。(スチューデントハウスを見つけられなくて、迷っている留学生がよくいるのかもしれないな)そう思いながら、お礼を行って立ち去った。

 

シャウレイ駅

チケット売り場

駅に着いたので、電車のチケットを買おうとチケット売り場で「最終電車はいつですか?」と聞いたら、窓口のメガネをかけたおばさんに「あっ、う〜ん。今日の電車はもうないわよ」と言われ、今日の電車はもう終了していた。しかも、もう少ししたら駅も閉まるみたい。

窓口の前の待合席に座って(一旦、明日のチケットを買って、ここで夜明かしはできないからこれから宿探しか…疲れるな〜)と一瞬だるくなり「でも、まぁ仕方ねぇか!おばちゃん!とりあえず、明日のビリニュス行きお昼頃の電車のチケットおくれ〜」と電車のチケットを買っておいた。

 

ビリニュス行きの電車のチケット

出発時間をお昼頃にしたのは、なんかもう今日は流石に疲れていたから朝起きれなかったらどうしようと少し不安になったからだった。

 

駅の歩道橋

もうすぐ夕暮れ

シャウレイは通過地点として考えていたから、どこに宿があるとかを全く調べていなかった。(とりあえずバスターミナルの近くなら宿も一つくらいあるかもな?)そこに期待して駅の歩道橋を歩いてバスターミナルまで戻ることにした。「それにしでもバックパック重たいし…疲れたな〜」とぼやきながら。

 

つづく

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