イルクーツクの夕日は綺麗で
家に帰るとナターシャさんの友達のイリーナさんが遊びに来ていて、言葉は通じないし初対面な僕にすごく優しく接してくれた。みんなで一緒に夕ご飯を食べて、写真を撮った。イリーナさんが帰る時にポラロイドでプリントした写真をあげたら喜んでくれたのが嬉しかった。
夕ご飯を食べ終わりアーニャは家へ戻った。ユリアが「私の好きな場所へ案内するわ」と言うのでディマと三人で夕方に散歩に出かけた。
場所はアンガラ川沿いらしく、途中でビールとプラスチックのカップを買って僕のカバンに入れて持って行った。家からは30分くらい歩いたけれど、話しながら歩いていたらあっという間に着いてしまったような感じだった。夕日は綺麗でとても眩しかった。
ユリアはアンガラ川沿いのカラフルな建物が川に映って見えるこの場所がイルクーツクで一番好きな場所だった。その近くで僕たちはベンチに座り、夕日を見ながら買ってきたビールで乾杯した。
確かにここはいい場所だと思った。道行く人たちも朗らかな人が多いように感じた、日本人がいたのが少し珍しかったのか、手を振ったら振りかえしてくれる人もいて楽しかった。土手の先まで行って、ユリアの好きな景色を見て、ディマと川に石を投げて水切りをして遊んだ。釣りをしている人がいたけど、ここでは何が釣れるんだろうか。
日も沈み始めたので家に帰るとナターシャさんがスイカを用意してくれていた。食べてみると甘くて美味しかった、ロシアのイルクーツクで日本の夏を感じた。「たくさん食べなさい」と言うので遠慮なく頂いた。
ディマと話をしているとユリアとナターシャさんが来て「ピザを焼くけど食べる?」と聞いてきたので「う〜ん少しお腹いっぱいかな」と答えたら、ユリアが「小さいピザだから大丈夫、それにロシアではゲストにたくさんもてなしをするのが習慣なの」と言うし、ナターシャさんもうんうん頷いていたので「じゃあ、せっかくだし頂こうかな」と答えた。
その後に僕はディマの車が時々、アクセルを踏むとピピピと音がしてエンジンの回転が落ちることについて調べてみたが結局はっきりはわからなかったので、「今とりあえず大きな問題がなくても、一度車屋で点検してみたほうが良いかもね」と伝えた。
しばらくして、すごくでかいピザがきた。おいしかったけど、全然小さくなかった。しかも二枚もあった。
つづく