家に帰りたい、岡山から米子道を抜けて

米子道を走るバスから見えた景色

8時40分に岡山駅西口に着いた。お腹も空いたのでこの近くで朝食を食べようと店を探すことに、歩道橋を上がって駅の構内にあるカフェでパンを2つとアイスコーヒーを頼んだらコーヒーではなくオレンジジュースが出てきた。「あのこれ違い…」まぁいっか。適当な席に座って朝食を済ませた。当たり前だけど、バックパッカーなんか僕一人だけだった。

 

朝食を終えて店を出たら、駅の改札の前で学生たちがオープンキャンパスの看板を持って案内係をしていた。「もうそういう時期か」。岡山駅西口バス案内所へ行き、米子行きのバスの発着場所を確認してバスを待った。時間通りにバスが来て乗るとすぐバスは発車した。

 

米子駅行きのバス乗り場

米子駅行きのバス乗り場

 

バスは岡山市内を抜け、米子自動車道を北上し鳥取へ向かっていった。途中、蒜山高原のサービスエリアで休憩を取って、またどんどん進んでいった。米子道を走るバスから見える景色はとてものどかで、田舎の夏の雰囲気を感じさせた。

 

蒜山高原サービスエリア

蒜山高原サービスエリア

 

米子道を走るバスから見えた景色

米子道を走るバスから見えた景色

 

米子道を走っている時に、フェイスブックのタイムラインで大学時代の友達が結婚していたことと最近子どもが産まれたのを知った。僕と同い年で、一生懸命働いて、結婚して、子どもができて、家族を持ち始めた友達がたくさんいるというのに、僕は一体何をしてるんだろう。「こんなことしてる場合じゃないだろ?」と詰められれば、全くその通りだと思う。「もうお前は手遅れだ終わってる!」と言われれば、悔しいけれど反論はできない。

 

この瞬間、世界で一番この旅が無駄なんじゃないかと思ってるのは他ならぬ僕だ、自分自身だ。そんなこと誰かに言われなくてもよく分かってる。それでも、この旅の先に何もなくても行こうというのだ。

 

僕は流れる外の景色を見ながら、就活サイトを開こうとしてやめた。ついでに旅もやめようかと思った。窓ガラスに頭を預けて目を閉じ悲観的なことばかり考えていた。

 

米子駅前

米子駅前

 

2014年7月26日の正午。僕は鳥取県の米子駅に着いてしまった。出国までは時間があるから、適当に時間が潰せないか駅の観光案内所に寄ってみることにした。昼食を取ろうとしたけど、食欲はあまりなかった。

 

つづく

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