コンクリートジャングルを行き交う人々の想いは

交差点の真ん中で

東海道線の川崎駅にはちょうど夜の10時頃に着いた。電車を降りて改札を抜けると、仕事を終えて帰るサラリーマンで溢れている。僕はその流れに逆らい駅前のロータリーに出た。夜行バスの出発まではまだ時間があった。何だろうあの人だかり?

 

ストリートミュージシャンとサラリーマン

ストリートミュージシャンとサラリーマン

 

急ぐ必要はなかったから駅前をゆっくり歩いていると、ストリートミュージシャンが弾き語りをしていた。周りにいた人たちはその演奏を熱心に聴いていた。音楽が素晴らしいのか、過去が懐かしいのか、自分が持っていないものへの憧れか、彼らが何を想ってそこに立ち止まっていたのかはよく分からないし興味もない。ただ立ち止まっている人は年配の方が多かったように見えた。

 

交差点の真ん中

交差点の真ん中

 

バックパックを背負って横断歩道を渡り、見上げた夜の川崎の景色に僕は、やっぱりここもアジアの一角なんだと感じた。地べたに座ってたむろしている若者や作業着姿の労働者がいて、アーケード街は騒がしく、眩しかった。コンビニに入り、夜行バスの中でお腹が空いた時のための食べ物と飲み物を買ってからバス乗り場に向かった。

 

すでに夜行バスを待っている人たちが見えたので、乗り場はすぐにわかった。列に並んでいるとバスが来て、添乗員の男性にチケットを渡し、指定された席に座った。座席は少し広めで快適そうな感じだった。久しぶりの夜行バスだ。車内にはたくさんの人がいて、風林火山とプリントされたTシャツを着た外国人やワイシャツ姿のサラリーマン、消灯後でも補助灯で読書していた女性、大学生くらいの男の子。彼は就活で地方の会社の面接にいくのだろうか?。

 

岡山行きの夜行バス

岡山行きの夜行バス

 

バスは時間通りに出発した。夜行バスだからか、カーテンは閉められていて外の様子はあまり見えない。車内は消灯し、反対車線を通る車のヘッドライトがバスの中を照らしては流れていった。今はどのあたりを走っているんだろうか。とりあえず僕は西へ向かっていた。

 

つづく

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