リストビャンカのバイカル湖

お粥のようなカーシャ

「彼氏がいますか?」だなんて、僕が学生さんに聞けるわけもなく、昨日はコニャックのおかげでぐっすりと寝てしまった。

 

旅をし始めてから慣れない環境が続いて気が張っているのか、朝早く目が覚めてしまっている。今朝も起きた時はナターシャさん以外はまだみんな寝ていて、僕はナターシャさんと朝ごはんを食べた。お粥のようなカーシャという料理と、魚と肉をクレープ生地で包んだブリヌイ、はちみつを入れた温かいお茶。静かな朝だった。

 

お粥のようなカーシャ

お粥のようなカーシャ

 

魚と肉が包まれていたブリヌイ

魚と肉が包まれていたブリヌイ

 

お昼頃からバイカル湖畔沿いのリストビャンカに行くので、その支度をしていると、部屋にディマが来て「車のことについて教えて欲しい」と言われた。「僕は車は詳しくないよ」と伝えたら、どうやら自家用車の取扱説明書が日本語だから、それを読んで英語で意味を教えて欲しいということらしい。渡されたホンダのCR-Vの取扱説明書を見てみると全て日本語だった。思わず「こんなの日本人じゃなきゃ分かるわけがない!」と驚いてしまった。それでもなんとか「ここの意味はこういうことで」とか「イルクーツクの冬の気温を考えるとエンジンオイルはこの型番のものを探す必要がある」など、出来る限り説明してみた。ディマは「わかった」と言っていたが、僕としてはどうにも不安だ。

 

バイカル湖へ出発

バイカル湖へ出発

 

バイカル湖へはディマの運転で、ウラジーミルさんとアーニャとユリアと遊びに行った。イルクーツクの市内を車で走っていた時に前を走っていたトラムを追い越して、なんかヨーロッパみたいだなと思った。郊外へ出てイルクーツクからリストビャンカまで続く道は少し起伏のある道路で、坂を登った時には雲がすごく低く感じた。車で走ること1時間、僕たちはバイカル湖畔のリストビャンカに着いた。

 

バイカル湖半のリストビャンカ

バイカル湖半のリストビャンカ

 

湖畔の様子

湖畔の様子

 

リストビャンカはシベリア鉄道に乗りながら、初めてバイカル湖を眺めた時のちょうど対岸側に位置する場所にあった。相変わらず海のように大きく、水平線の先が見えなかった。とりあえずガイドブックに載ってたバイカルアザラシ博物館に行ってみたけど定休日でやっていなくて、アザラシを少し見てみたかっただけに残念だった。

 

バイカルアザラシ博物館入口

バイカルアザラシ博物館入口

 

さて、どうするのかな。と考えて周りを見回したら、ちょっと難しそうな遊具でトレーニングしている男の子を見かけた。

 

難易度が高そうな遊具

難易度が高そうな遊具

 

そうこうしていると、ディマが「一緒に遊覧船に乗ろう」と言うので船乗り場に行ってみることにした。ウラジーミルさんとアーニャとユリアは遊覧船には乗らずに湖畔沿いで遊んで僕たちを待つことにしたようだ。

 

バイカル湖遊覧船

バイカル湖遊覧船

 

水平線の先が見えないバイカル湖

水平線の先が見えないバイカル湖

 

バイカル湖岸沿い

バイカル湖岸沿い

 

夏だけど遊覧船の上では風が少し冷たく、毛布を羽織っている人たちもちらほらと見かけた。豹柄とはまた派手だなと思ったが。

 

遊覧船の運転手

遊覧船の運転手

 

湖の上の風は少し冷たい

湖の上の風は少し冷たい

 

観光客の様子

観光客の様子

 

こういう船もあるのか

こういう船もあるのか

 

僕が写真を撮るのに夢中にっている間に、ディマは他の観光客と仲良くなっていた。そして、1時間ほどの遊覧を終えて船乗り場に戻り、ディマがユリアと連絡を取って岸にいたみんなと合流した。

 

いつの間にか観光客と仲良くなっていたディマ

いつの間にか観光客と仲良くなっていたディマ

 

バイカル湖岸で遊ぶ人たちの様子

バイカル湖岸で遊ぶ人たちの様子

 

船乗り場に到着

船乗り場に到着

 

湖畔で遊んでたユリアたちはすぐ見つけることができて、僕たちも一緒に遊んだ。バイカル湖に入ってみたら水は意外に冷たかった。冬になるとこの湖全体が凍って、その氷の上を車で走れるというのもわかる気がした。そしてこの時はウラジーミルさんが一番はしゃいでいて楽しそうだった。アーニャとユリアがオームリを買ってきてくれたので、湖岸に座ってみんなで食べた。

 

ポーズを決めてきたウラジーミルさん

ポーズを決めてきたウラジーミルさん

 

バイカル湖といえばやっぱりこれオームリ

バイカル湖といえばやっぱりこれオームリ

 

アーニャとユリアが「アザラシが見れなくてかわいそうだったから」とバイカル湖の地図とバイカルアザラシのぬいぐるみをプレゼントしてくれた。正直、アザラシが見れなかったことが、そこまで悲しかったわけではないけれど、まぁなんと言うか博物館に行けなくてラッキーだったのかなと思った。本当に二人とも優しい良い子だなと思った。しかし、ぬいぐるみを持ってこれから旅していくことになってしまったのか僕は。

 

プレゼントをくれたアーニャとユリア

プレゼントをくれたアーニャとユリア

 

帰りの車では遊び疲れたのかアーニャもユリアもウラジーミルさんまで寝ていた。アーニャもユリアも隣で寝ているもんだから「やれやれ、無防備なもんだよ」と極力窓の外を眺めては「あの看板は来る時に見かけたな」と思っていた。

 

つづく

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